「ねぇ、お兄ちゃん……それ、なに?」
無防備にお風呂へ入ってきた妹は、湯気の向こうでこちらをじっと見つめる。まだ幼さの残る顔に浮かぶのは、恥じらいよりも興味。初めて目にするものに惹かれて、視線を逸らすこともなく近寄ってくる。お湯の波紋に揺れる影、伸ばされた小さな手。ほんのかすかな触れ方なのに、敏感に反応してしまう自分がいる。妹はその変化を不思議そうに、時には笑みを浮かべながら確かめるように指先を這わせていく。
無邪気さと残酷さが同居するその仕草は、理性を試すように甘く鋭い。拒めない距離感、息を潜めた緊張。熱を帯びる空間で、お兄ちゃんと妹の間に横たわる一線は、湯気に溶けて曖昧になっていく──。

※画像の一部にAIを使用しております。